熊石町が北渡島任意協に参加を要請
update 2003/12/19 10:10
【熊石、八雲】藤村正二熊石町長が、北渡島3町でつくる任意の合併協議会(会長・山内尊洲八雲町長)に合併協議への参加を公式に要請し、同町の桧山南部5町による任意協議会からの離脱が濃厚な情勢となってきた。北渡島任意協の八雲、今金、長万部の3町は、同町の参加に前向きな姿勢を示している。3町は町議会と議論の上、来年1月に開く協議会で、参加の是非を検討する方向で調整に入った。藤村町長は19日にも町議会と協議、渡島北部任意協への参加を判断するとみられる。
藤村熊石町長が16日に山内八雲町長を訪ね、南桧山任意協を離脱、北渡島任意協に参加する意向を伝えた。同時に熊石町の現状、北渡島任意協の協議内容について情報交換し、参加に向けた下地づくりを進める方針だ。
北渡島任意協会長の山内八雲町長は、今金、長万部両町に報告。来年1月15日に開く協議会で参加の是非を話し合う方向だ。山内八雲町長は個人的見解として「町民レベルでの交流も深く歓迎したい」と話している。
また、外崎秀人今金町長は「選択肢は多い方がよい。熊石町の判断は何ら不思議ではない」と述べた。加藤大明長万部町長は「こちらから拒むべき話ではない。協議の中で判断すべきこと」との考えを示した。
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今後は檜山4町が、円滑に法定協に移行できるかが焦点だ。空白となる会長ポストを含め、議論のイニシアチブを握るのはどの町になるのか。
「4町は同床異夢。議論次第で離脱の急ハンドルを切る」と、工藤昇上ノ国町長は厳しい姿勢で法定協に臨む考えだ。
17日、法定協参加の方針を固めた濱谷一治町長は「自分から手を挙げることはない」と話す。本庁所在地をめぐり北渡島任意協が混乱、2町が離脱した結果を重くみている。
支庁のエリアを超えて熊石町が渡島圏域に入れば、桧山管内は南北に分断される。桧山南部任意協の関係者は「桧山支庁存続はより一層困難になる」と懸念を示した。
桧山管内のある町長は「合併が進むのは太平洋側。合併特例債が使える有力自治体と過疎町村の組み合わせだ。特例債のメリットが薄い日本海側の過疎町村は弱体化する。10年以内に再び合併の波が押し寄せる」と宙を見つめた。
明るい地域の未来像を示すことが出来ない「平成の大合併」。過疎に悩む町長たちの思いは揺れている。(松浦 純)
提供 - 函館新聞社
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