整備新幹線、未着工区間3路線「着工」で与党合意
update 2003/12/18 11:19
与党整備新幹線建設促進プロジェクトチーム(座長・久間章生自民党幹事長代理)は17日、前回(2000年12月)の政府・与党申し合わせで着工を行わないとした北海道新幹線などの未着工区間3路線を「着工する」ことで合意した。これを受け、高橋はるみ知事が「大きな前進」とコメントしたほか、井上博司函館市長ら道南の関係自治体の首長も前向きな感想を語った。
久間座長らによると、「政府・与党検討委員会」を設置し、〈1〉安定的な財源の確保〈2〉収支採算性〈3〉投資効果〈4〉事業費などの基本条件―などについて精査し、2005年度予算の概算要求に盛り込むため、来年6月までに最終的な結論を出す。ただし、05年度3路線同時着工と具体的な区間明示は見送られた。
同チームでは、04年度予算に整備新幹線建設推進高度化等事業費の増額を政府に求める。北海道新幹線に関しては青函トンネルの線路敷設、新幹線と貨物の共用運行の調査事業などを盛り込む見通し。
高橋知事は「道民の悲願実現のため尽力した皆さまに心から感謝したい。着工実現に向けて全力で取り組む」とした。井上博司函館市長も「着工への道筋が示されたことは、30年以上建設促進に携わってきたわたしにとって大きな前進。悲願達成間近」とコメント。
新幹線の駅となる新函館駅設置場所となる大野町の吉田幸二町長は「長年の夢が正夢になるという気持ち。1日も早い着工の実現を望みたい」と語り、新幹線の車両基地が設けられる予定の七飯町の水嶋清町長は「着工という表現が出たことが大きい。21世紀のまちづくりという意味で飛躍への道筋が見えた思い」と、それぞれ歓迎した。
駅が開設される木古内町の大森伊佐緒町長は「大きな一歩。ただ、着工期日が明確になるまでは心から喜べない」と慎重な姿勢を見せた。道町村会長の海老澤順三・上磯町長は「自民党の決定は非常に心強く、希望が持てる。今回の決定は、着工実現への大きなインパクトになる」と述べた。
また、JR北海道は「大きな前進と受け止めている。青函同時開業を目指し、道や関係自治体と精力的に取り組んでいきたい」とのコメントを出した。
提供 - 函館新聞社
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