日ロ交流史研究会シンポジウム
update 2003/12/14 11:00
函館日ロ交流史研究会(鈴木旭会長)の創立10周年記念シンポジウムが13日、函館市民会館で開かれた。函館で少女時代を過ごしたロシア人女性のガリーナ・アセーエヴァさん(70)=サンクトペテルブルグ在住=をゲストに、参加者は当時の函館の様子や思い出などに耳を傾けた。
ガリーナさんは1933年生まれで、10歳まで函館で過ごした。両親と兄弟3人の6人暮らしで、両親は雑貨店を営んでいた。函館を出た後は、東京や横浜などに住みながら、兄弟とともに中国・大連で終戦を迎えた。今回は、こうした経過を知った同会メンバーの働き掛けで来日、少女時代の記憶を語った。
ガリーナさんは、3歳で通い始めた幼稚園で「折り紙や踊りをしながら楽しんだ」と振り返り、正月やひな祭りの思い出を懐かしそうに話した。また、父親とサクラを見に五稜郭にいった際、ボートに乗ったことや日本人からもらったジャガイモの味についても語った。
函館大火で家を失ったが、そのときの様子を「リアカーに大切なものを積んで湯の川まで逃げた。パニックはなかった」と述べた。
わずか10年の函館生活だったが、ガリーナさんは「祭りがずっと続いているような明るいものだった」と話した。参加者も当時の函館の様子を興味深そうに聞いていた。
このほかシンポジウムでは同会の菅原繁昭さんや清水恵さんら4人がロシアと日本の関係について語った。(小豆畑 栄)
提供 - 函館新聞社
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