現代っ子は野菜が嫌い?
update 2003/12/14 10:59
現代っ子は和食と野菜が苦手?!―。函館市教委がこのほど実施した学校給食の残量調査で、カレーライスやめん類など洋風や中華風のメニューが人気なのに対し、和風メニューの食べ残しが多いことが分かった。野菜嫌いの傾向もあり、家庭での食生活事情を背景にした、現代っ子の食事の傾向がうかがえる。
調査は函館市内小中学校の児童・生徒ら合わせて約5000人を対象に、昨年8―9月にかけて小学校は3日間、中学校は2―4日間かけて実施した。
まとめによると、カレーライス、ハヤシライスのかけものは、9割以上が食べられており、残量は中学校で6・31%、小学校でも12・10%となっている。パスタやうどんのめん類も中学校が6・78%、小学校も10・39%とほとんど食べ残しがなかった。揚げ物も子どもたちに人気で、残量は小学生が6・31%、中学生も11・37%。このほかビーフシチューやマーボー豆腐なども好まれている。
洋風メニューが人気だったのに対して、和風メニューは人気がなく、煮物は中学校で残量が32・25%。中でも「コンブとシイタケの煮物」は半分以上の食べ残しがあった。煮物全体で小学校でも21・56%の食べ残しがあり「五目煮」「モヤシの南蛮煮」などは残量30%を超えている。
野菜料理も中学校で39・98%が残り、小学校でも21・13%となっている。洋風メニューでも野菜が入ると食べ残す傾向があり、子どもたちの野菜嫌いが分かる。
主食となるパンは小学校だけの調査で残量が24・11%、ご飯は中学校のみの調査で23・72%となっている。
市教委学校給食課では「組み合わせの問題もあるが普段、食べなれていないものは残量が多くなっている」としており、家庭での食生活事情が、子どもたちの嗜好に影響していると指摘。比較的味の濃い「既製品」の味に慣れていることも、今回の結果の一因と考えられ、学校と家庭との連携を強調する。
同課では今回の結果を市内の小中学校や調理員、栄養士に配布しており、今後の献立に役立てる考えで、同課の天羽(あもう)光人課長は「調理に工夫をして食べやすい給食を提供してほしい」と話している。(小豆畑 栄)
提供 - 函館新聞社
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