廃棄物処理業申請の白樺への許可は困難
update 2003/12/12 11:33
函館市内の産業廃棄物中間処理業者「三和廃棄物処理産業」(現・清算法人)の不法投棄事件をめぐり、三和に開発行為を許可していた区域に鉄筋コンクリートなどが埋まっていた問題で、函館市は11日、廃棄物中間処理業を許可申請中の「白樺」(三和の原状回復作業を支援する食品会社)への許可は困難として、原状回復作業を行政が代執行する方針を明らかにした。市は来週中にも最終的に判断するとしており、白樺が区域内に廃棄物を投棄したことに加え、試掘調査の結果などを重くみて、方針転換に踏み切る。
この日行われた市議会民生常任委員会(中江捷二委員長)で、高橋亨委員(民主・市民ネット)が西尾助役に対し、「白樺が埋めたことに問題があり、その会社に許可は与えるべきでない」と追求した。
同助役は、10日から行っている区域内での試掘調査の結果、約4・1メートルの深さまでコンクリートなどの廃棄物が埋められたことを明らかにした上で、「白樺への許可は極めて困難と判断している。マニフェスト(廃棄物管理票の写し)による排出者責任など、行政代執行に至る過程を模索する」と述べ、来週中ごろにも最終的な判断を下すとした。
市はこれまで、税金投入回避に加え、事務手続きに3、4年かかることなどを理由に、代執行を避けて白樺に許可を与える方針だったが、白樺の行為を受け、方針転換を余儀なくされた。代執行した場合、市はこれまでに措置命令区域内外で計6億6395万円がかかると算出しており、白樺が行った場合(1億9678万円)の3・37倍に当たる。国からの補助は生活環境への影響する恐れがある木くずのみが対象となり、その他は市が直接、経費を負担することになる。
また、市によると、廃棄物処理法上、処分場以外でみだりに廃棄物を捨てる「不法投棄」とみなされた場合、白樺に刑事告発できるが、法と異なる処理を行ったとする「不適正処理」とされた場合は、告発は不可能という。
提供 - 函館新聞社
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