再試掘調査で鉄筋などさらに大量に確認

update 2003/12/11 10:21

 函館市内の産業廃棄物中間処理業者「三和廃棄物処理産業」(現・清算法人)の不法投棄事件で函館市は10日、三和に対し開発行為を許可していた区域で再度の試掘調査を行った。三和の原状回復作業を支援する食品会社「白樺」が設置した木くず破砕機の土台の下を掘り起こした結果、鉄筋やがれき類などが大量に埋め立てられていた。市は「地山が出るまで掘り、埋設量などを調査したい」として、11日も午前中から作業を行う。

 開発許可区域内の試掘調査は12月4日に初めて実施。その時には木くず破砕機のすぐ横の場所を掘削し、がれき類や鉄筋が埋まっていたことを確認している。この試掘場所は地盤が軟らかく、容易に掘り起こせたため、市は「最近埋め立てられたもの。不法投棄の可能性もある」とみて、破砕機を設置した白樺の調査を進めている。

 今回調査したのは、白樺が市からの廃棄物中間処理業許可に備え、今年9月に設置した木くず破砕機の真下の部分(破砕機は取り外されている)で、地域住民が場所を指定していた。

 当該地点には基礎となっていた台形上のコンクリート(大きさ約150平方メートル、深さ約30センチ)が敷き詰められているため、作業はまずこのコンクリートの半分程度を取り壊し、その下に約90センチ―1メートルの深さで地盤を安定させるために敷かれた砂利を除去することから始まった。しかし、この砂利の中には鉄筋のついたコンクリートに加え、木くずもわずかながら混じっていた。

 さらに深さ約2メートル70センチの地点まで試掘した結果、鉄筋やがれき類が大量に発見された。

 市の野々宮勇都市建設部次長は「さらに深いところにも埋まっている可能性がある。地山が出るまで掘りたい」と話している。11日も午前中から試掘調査を続け、全容を解明する方針。

提供 - 函館新聞社



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