北海道新幹線、財源問題で前進
update 2003/12/4 11:32
今年9月に発足した、自民・公明の与党による整備新幹線建設促進プロジェクトチーム(座長・久間章生自民党幹事長代理)は、2日の会合で新規区間整備の財源について、1兆円程度を充てる方針を決めた。最大の懸案である財源問題に一定のめどがついたことで、北海道新幹線の青函同時開業を求める函館市などの地元関係者は「着工に向け、一定の前進があった」と受け止めており、年内には提示があるとされる政府・与党の未着工区間の見直しに向け、引き続き要請活動を展開していく考えだ。
2日の同チームの会合では、財源について、2013―18年に見込まれるJRからの既存新幹線施設の譲渡収入などを前倒しし、1兆円程度を充当できることを確認。加えて、新青森―新函館間に関し「青函トンネル内でのすれ違い時の安全性」といった技術面の諸問題についても解決できるとした。
同チームは、来週にも開く次回会合で新規着工対象区間を決め、年内に政府・与党に申し入れるとしている。
地元関係者が今回の方針を「前進」と受け止める背景には、11月28日の市・市議会合同陳情の際、同チーム関係者から「遅くとも来年3月まで」などと、従来の方針から後退する発言があったことが起因している。政府が年内に見通しを示すにはいまだ不透明な部分も残るが、市関係者は「財源に目鼻がついたことで、状況が好転していると思う」と期待する。
地元関係者は、目の前に迫った政府・与党の見直しに向け、中央への要請活動に拍車を掛けている。3日には渡島総合開発期成会(会長・井上博司函館市長)が地元議員や関係団体への要請活動を展開した。また、同チームの次回会合に合わせる形で、井上市長と高橋はるみ知事らによる要請活動の調整に入っており、「今後も節目節目で必要な行動を起こしたい」(市関係者)としている。
提供 - 函館新聞社
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