三和不法投棄事件で井上市長、原状回復に全力
update 2003/12/4 11:30
道南市民オンブズマン(大河内憲司代表)は3日、函館市内の産業廃棄物中間処理業者「三和廃棄物処理産業」(現・清算法人)の不法投棄事件で、井上博司市長に対し、市長自らの処分などを求める申し入れ書を提出した。同市長は直接、大河内代表らと懇談し、原状回復作業を今後確実に進めることで、自らの責任を取りたいとする考えを示した。
三和の不法投棄に関し、市は11月に「再三立ち入り検査を行いながらも発見が遅れ、業務遂行に適切さを欠いた」として、西尾正範助役を厳重注意、小野知博環境部長ら4人を1―2カ月の減給処分とした。しかし、同オンブズマンや地域住民らは「市長が責任を認めるべき」とこれに反発した。
申し入れ書では、併せて三和の原状回復作業を実質的に行う食品会社「白樺」への廃棄物処理業の許可に反対し、行政代執行による原状回復作業などを求めた。
この日、大河内代表ら3人が市役所を訪れ、同市長に申し入れ書を提出。懇談で同市長は「私自身の処分で満足するのならば(処分を)考えるが、そういう問題ではない」と自らの処分を否定した上で、「1日も早く、確実に住民の生活環境が守られる措置をするのが先決。今後の不法投棄処理に全力を注ぎたい」と回答。
大河内代表はさらに「原状回復が終了しないうちに、なぜ(白樺に)許可を与えるのか疑問。便宜供与にあたり、市と白樺との癒着があるような憶測もできる」と指摘。これに同市長は「(白樺は)法的に責任がないにもかかわらず、原状回復作業を行うと申し出ているので、それを信頼したい」などと述べ、話し合いは平行線をたどった。
提供 - 函館新聞社
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