渡島管内のパスポート申請数今年も低調

update 2003/12/3 11:00

　渡島管内の２００３年の一般旅券（パスポート）申請数が、過去１０年で最低の５０００件台になる見通しになった。１１月までの申請数は前年同期比３３・５％減の４８２７件。米同時多発テロの影響で最低だった昨年を大きく下回っている。新型肺炎（重症急性呼吸器症候群＝ＳＡＲＳ）に加え、イラク情勢の悪化が響いたようだ。

　渡島支庁によると、昨年の申請数は７８５２件。昨年１２月の申請数が５９４件だったことから、今年１２月の申請数を昨年並みとしても５０００件台にとどまり、最低記録更新が濃厚になっている。

　月別でみると、イラク戦争が勃発（ぼっぱつ）した３月は、同３２・７％減の３７２件。さらにＳＡＲＳの猛威が追い打ちをかけ、４月が同５５・７％減の２３９件、５月は同５５・７％減の２２４件と月間最低記録を更新した。

　ＳＡＲＳの終息で６月以降、増加傾向に転じたが、上半期の落ち込みが大きく、年間を通じて減少幅を拡大。長引く景気の低迷も重なり、海外旅行の手控えムードが払しょくされていない。

　同支庁は「イラク戦争、ＳＡＲＳ、景気低迷が要因。下半期から持ち直しつつあり、１２月は前年並みでは」（広報渉外係）と分析している。

提供 - 函館新聞社

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