函館税関で開港当時の米新聞記事公開
update 2003/11/28 13:26
28日の税関131周年を記念し、函館税関は同日から、函館港湾合同庁舎(函館市海岸町24)1階の同税関の資料展示室で、1854(安政元)年の函館を紹介した、当時の米国新聞記事を一般公開する。開港当時の函館の様子がうかがえる貴重な資料で、同税関は「市民の皆さんにぜひご覧いただきたい」と話している。
資料は、キリスト教月刊紙「ミッショナリー・ヘラルド」の55年3月号に掲載された記事の写し。見やすいように拡大し、縦30センチ、横50センチのパネルに入れ、日本語訳とともに並べる。記事は西南学院大(福岡市)の塩野和夫教授が米国留学中の1994年、ボストンの神学校で見付けたものの写しで、本年10月、同税関が譲り受けた。
記事のタイトルは「函館描写」で、筆者はペリーの通訳を務めたこともある宣教師のウイリアムズ・ウエールズ(1812―84年)。人口約8000人、家は1000から1100軒あったことを紹介し、「マカオよりも堂々とした眺め」「裕福で趣のある場所という印象」―などと評価している。
函館の地名の由来にも言及しており、物資を保管する倉庫や店の町を意味する「箱の店」が起源と説明。当時の市民については「平均的な身長は5フィート3インチ(約160センチ)ほど。頑丈で、ずんぐりしていて、(同時に開港した)下田の人たちよりたくましく、へつらうこともなく、不道徳でもない」などと書き残している。
入館は無料。土、日曜日、祝日、年末年始は休館で、開館は午前9時から午後4時まで。
提供 - 函館新聞社
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