生ごみの山にミミズ1万匹

update 2003/11/27 11:46

 【森】NPO法人北海道インディペンデンス協議会函館支部(榊清市支部長、本部・札幌市)が進める、ミミズを使った土壌改良剤生産の施設見学会(道中小企業家同友会函館支部主催)が26日、森町や上磯町で開かれた。同支部と提携する大野農業高校生活科学科園芸班が育てたミミズ約1万匹を、発酵させた生ごみの山に放した。

 生ごみ処理の委託を検討中の同会会員ら約20人と同班の生徒約10人が参加。森町の東日本産業・産業廃棄物処理場内に整備した生ごみ処理施設で、処理をするピットを見学。生ごみがミミズに食べられる仕組みや処理方法などが説明された。

 その後、発酵、腐食させた生ごみと木材チップなどを合わせた約20トンの素材の中に、同班が育てたシマミミズ約1万匹を入れた。積まれた素材の山を起こすと、発酵のために温度が上がっている内部からは大量の湯気が上がった。

 次に、上磯町の産業廃棄物の木くずを活用したハウス栽培場を見学し解散。参加した森町の会社役員、本田和子さん(53)は「きょうのような施設は初めて見た。生ごみをミミズに食べさせるのは資源循環型として良いのでは」と感心していた。

 ミミズを放したごみが土壌改良剤として完成するのは、来夏の予定。管理する佐々木忠充さん(43)は「寒いとミミズの活動が鈍るため、夏場に比べて時間がかかる」としている。

提供 - 函館新聞社



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