市、来月にも白樺に廃棄物処理業を許可へ

update 2003/11/26 12:05

 函館市は25日、三和の原状回復作業を資金面で支援する食品会社「白樺」が求めている廃棄物処理業の許可を、早ければ来月にも与える意向を示した。市は、原状回復後の一般操業時に市、白樺、地域住民とで維持管理に関する「三者協定」を締結することなどを条件としているが、行政代執行による原状回復を求める住民側の反対感情は根強く、結論には時間がかかりそうだ。

 白樺は、将来的に市から処理業の許可を受けることを前提に、金融機関からこれまで約1億1000万円を調達している。

 市は許可の理由について、〈1〉中間処理が可能となり、投棄された廃棄物の処理が円滑になる〈2〉リサイクルが進み、市七五郎沢最終処分場が延命される―ことなどを勘案。その前提条件として、申請時に是正計画・事業計画・資金計画を、許可時までに金融機関の融資証明を、それぞれ白樺に提出させる。

 許可時には、「原状回復作業完了までは一般操業を行わない」など7項目を盛り込んだ協定の締結を義務付け、一般操業時には市、白樺、住民組織による三者協定を締結するとしている。

 市はまた、原状回復作業を行政代執行で行った場合の費用を6億6395万円と推計。白樺が最後まで行った場合の1億9678万円(推計)と3・37倍の開きがある。また、代執行にかかる国からの資金支援も「かなり厳しい」と見込んでいることから、今回の方針を決めた。

 市の西尾正範助役は、この日の「東山・山の手地区まちづくり協議会」で「市民の税金を投入せずに済ませ、実効性のあるものがベストと判断した」と述べ、理解を求めたが、住民側からは「三者協定には法的に基づくものがなく、不満」となどと声が上がり、結論を今後の協議会に持ち越した。

提供 - 函館新聞社



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