夜光反射材を街頭で配布
update 2003/11/20 10:44
函館西交通安全協会などが、高齢者の自転車事故をなくそうと、スポーク部分に取り付ける夜行反射材(7センチ×2・5センチ)の街頭無料配布に取り組んでいる。多くの自転車はペダルに付いた反射材が前後からの光を反射するが、側面からの光は反射する物がなく、ドライバーなどから見づらいのが実情。同協会では「今月中に、側方からの光を反射できる反射材約200セットを街頭で配布する」としており、効果に期待を寄せている。
10月31日に函館市大縄町で発生した死亡事故を受けて実施を決めた。この事故では、61歳の男性が自転車で道路を横断中、車2台にはねられた。発生時刻は午後6時過ぎで、函館西署によると、状況から男性は自転車のライトを点灯していたとみられる。
同署では「自転車のライトを点けるだけでは、前方へのアピールしかない」と指摘。「もらい事故を防ぐためにも、側面方向に対応した反射材を自転車に取り付けてほしい」と呼び掛ける。
同反射材は、小中高生には、学校を通じた配布などである程度普及しているが、高齢者の間では、全道的にも装着が進んでいない。道内の中で降雪の遅い函館は、日暮れの時間が早まる冬の初めも自転車に乗れることから、「薄暮の時間帯や暗くなってからも自転車に乗る機会は多いはずなので、反射材などの事故防止策が特に必要」と同協会。自転車のスポークに簡単に取り付けられる反射材を高齢者に配布するとともに、啓発パンフレットを手渡し、注意を喚起している。
今月19日には、同署と連携して、市内谷地頭町の谷地頭老人福祉センター前で、自転車利用者に反射材を配布。その場で取り付けを行い、事故に遭わないための心得などを訴えた。
反射材を自転車に付けてもらった住吉町の無職、坂田敬一さん(73)と妻の陽子さん(69)は「ありがたい」と笑顔を見せ、「事故に遭わないように気をつけたい」と気を引き締めていた。(後藤泰良)
提供 - 函館新聞社
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