市の財源不足の累計161億超
update 2003/11/18 12:18
函館市は17日、2009年度までの「中期財政試算(一般会計)」を公表した。税収の伸び悩みと少子・高齢化対策などで極めて厳しい財政が続くとし、04―09年度までの財源不足の累計は161億円を超す。これを補うために、第3次行財政対策や基金・市債で生み出した財源を活用し、08年度に収支がほぼ均衡し、09年度には約17億円の黒字に転換するとしている。
03年度一般会計の決算見込みをもとに、市町村合併なしの現行制度で運営するとして算出した。
歳入の市税・地方交付税などの伸び率は04年度0%、05年度0・5%、06年度1%、07年度以降1・5%と仮定した。歳出の約2割を占める人件費は、現職員数を基本に、給与改定の伸び率を04年度0%、05年度以降0・5%とした。
この結果、歳入は04―06年度の間、前年度比0・2―0・6%減で推移し、07年度以降は1―1・4%増で、09年度は1220億3400万円とした。歳出は04、05年度が前年度比0・7―1%減で、以降09年度まで0・2―1・2%の伸びが続き、最終年度は1236億2400万円と見込んだ。
この間、04年度に30億8500万円の財源不足が発生。その後09年度までの不足額は毎年度約16―33億円で、総額は161億4200万円に上る。
一方、00年度から取り組んでいる第3次行財政対策として実施する職員数・給与制度の見直しなどの内部努力で95億7500万円、助成制度の見直しなどで26億5600万円の計122億3100万円を捻出(ねんしゅつ)する。さらに基金・市債を04―07年度にかけ計56億円充てることで、最終年度には16億8900万円の“黒字”となる。
財政の硬直化を示す指標の一つで、20%を超すと国から地方債発行の制限を受ける「起債制限比率」は、03年度末見込みが11・8%。09年度には2・3ポイント改善され9・5%になる見込み。(吉良 敦)
提供 - 函館新聞社
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