函館の初雪まだ?

update 2003/11/14 10:56

 初雪を目安にタイヤ交換や雪かき用品の購入などに取り掛かる人も多いはずだが、函館では11月中旬に入っても「雪」の便りが聞こえてこない。函館海洋気象台発表の週間予報でも、今後1週間に雪が降る確率は低く、このままいくと初雪観測の最も遅い(最晩)順位のベスト(?)10に入りそうだ。

 今冬の初雪は道内でも総じて遅く、4日に観測した稚内は平年より14日遅れ、7日の旭川は15日、8日の札幌も12日遅かった。函館の初雪の平年値は11月2日で、13日現在ですでに11日遅れており、昨年の10月29日からは2週間以上遅くなっている。

 同気象台では「気圧配置は例年通りの西高東低になっており、上空1500メートルには雪を降らす目安となる850ヘクトパスカル、氷点下6度の寒気も周期的に入っている。しかし、“寒気が入ったときに雪雲がかからない”など、雪が降らない状況が続いている」と説明する。

 函館の初雪は1873(明治6)年から観測されており、最も早い「最早」は1878年の10月11日で、「最晩」は1911年の11月27日。最晩の5、6位は11月22日(38、16年)で7―9位は11月19日(87、62、58年)。10位は11月18日(1875年)となっている。ここ20年では1989年の11月14日が最も遅い。

 13日午後5時発表の天気予報および週間予報では、14日の最低気温は2度だが雪雲がかかる可能性は低いとしており、16日は天候が崩れるが最低気温は7度と高く「曇り時々雨」の予報となっている。また、17―19日も最低気温は1度前後で推移するが、ここでも「晴れ時々曇り」。

 仮に14日までに初雪が観測されないと「2003年」は、ここ20年で最も遅く、さらに1週間降らないとなると、最晩順位で、最低でも6位にランクインすることになる。

 「この期間に雪がちらつく可能性はないとはいえないが、降る確率は低いとみている。場合によってはさらに遅くなることも」と同気象台。このままの状況が続けば今月下旬まで、雪が降らない可能性もあるという。(池田比佐史)

提供 - 函館新聞社



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