社会保険庁職員かたり不審電話

update 2003/11/8 12:37

 社会保険庁職員の名をかたって遺族年金受給のため、現金の振り込みを求める不審な電話が、函館市内をはじめ道内各地で相次いでいる。函館社会保険事務所にも不審電話に関する相談が5日に2件あるなど、7日までに道内で21件に上る。同事務所は「悪質な詐称行為。だまされないで」と警告している。

 同事務所によると、不審電話の声は男性で、同庁職員と名乗り、「遺族年金を受給するのに、未納期間がある。その分を納入してほしい」と依頼。銀行名、口座番号などを伝え、22万5000円を振り込むよう指示したという。

 道内16カ所の社会保険事務所を統括する道社会保険事務局(札幌)によると、不審電話の内容は「遺族年金の支給を受けるには不足額がある。午後3時までに振り込んで」というケースもあった。新聞の死亡広告を見て、故人の妻ら喪主に電話しているという。

 請求金額は22万5000円か25万5000円のいずれか。振り込み行名や口座番号、口座名義は同一で、同事務局は6日午前、道警に通報した。

 死亡広告を悪用した不審電話は9月下旬以降、全国で発生。道内でも10月に4件あった。今回の電話はそれ以来で、函館社会保険事務所は「遺族年金に関する不審な電話や文書があった場合、まずは社会保険事務所に相談してほしい」と話している。(吉良 敦)

提供 - 函館新聞社



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