仏教講演会で無着成恭さん講演 調

update 2003/11/5 10:51

宗派を超え、垣根を低くして仏教の浸透を図る函館南無の会（原顕彰会長）の第９回仏教講演会が４日、函館市東川町の本願寺函館別院文化会館で開かれた。教育問題に詳しい千葉県・福泉寺住職の無着成恭さんが「子供は誰でも大人になれるか」をテーマに講演した。無着さんは「２１世紀は、欲望にブレーキをかける仏教の原理が重要な役割を果たす」とテーマを超え、独特の語り口で２５０人を超える聴衆に語りかけた。

　講演会では「ヒトは道徳を積み、人格を形成しなければ、畜生以下の餓鬼になってしまう」と仏教の人間に対する考え方などを説明。「子供に社会生活の型を教えなければ、型破りの個性的な人間は出てこない」と、社会に適合させるしつけの重要性を説いた。

　無着さんは山形県の寺に生まれ、３５年間教職を務め、実践記録「山びこ学級」などの著書で注目を浴び、ラジオの電話相談でも人気を呼んだ。現在は、点数だけで人間を評価する制度を廃止する全国市民連合会長。教育問題を軸に多くの著書を出版している。（佐々木　亨）

提供 - 函館新聞社

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