市民プール利用伸びず

update 2003/8/14 12:41

 函館市民プールの利用が、夏休み中のピークを迎えているにもかかわらず、伸び悩んでいる。利用者数は先月1カ月間が前年度比653人減の1万7319人、4月から7月までの累計が同2369人減の5万494人と、減少傾向が続いている。少子化や子供たちのプール離れの要因に加えて、今年の冷夏は一般市民の足も鈍らせているようで、施設側は利用が比較的好調な中高年層に向けた教室を新たに始めるなど、利用の掘り起こしを懸命に進めている。

 先月1カ月間の利用者数は、1日平均400人弱。特に各種教室受講者や保育園などの団体を除いた個人利用者は、1日平均250人で、昨年を10人ほど下回っている。「天気が良い日には1日500人を突破するのだが…。暑くならないことにはプールで泳ぐ気にはならないようだ」と同プール。

 また、夏に限らず年間利用者の減少に歯止めがかかっていないのも実情だ。10年前の1992年度の総利用者数は約24万5000人だったが、昨年(2002)年度は約15万4000人と9万1000人も減った。特に、個人利用者は92年度の12万6000人から6万3000人と半減している。

 これについて、同プールは「新しくできた市内や近郊の他の施設に流れていることもあるだろうが、少子化やレジャーの多様化などが、プールの利用自体を下げている」と分析。今年度も昨年度を下回るペースのため、利用者アップに向けて知恵を絞っている。

 その一つが健康志向の高まりで利用が活発な中高年をターゲットにした施策。このほど、全くの初心者を対象にした「始めてみようかな ゆっくりゆっくり水泳教室」を始めた。中年女性を中心に約30人が受講している。

 目標は泳ぎの基本である水に浮くことと、潜ることで、進度も全員の上達に合わせて遅くしている。講師の草皆洋子さんは「最初は『水に顔をつけるのもだめ』という人もいるが、徐々に慣れてきている」と話す。

 同プールでは今後もこうした初心者向けの各種教室などを通じて利用者増を図る考え。「多くの人に泳ぐ楽しさを知ってもらい、プールに通ってもらいたい」と愛好者のすそ野拡大に力を入れることにしている。

提供 - 函館新聞社



前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです