西武函館店きょう閉店

update 2003/8/10 13:09

 西武函館店(函館市梁川町9、調幸一郎店長)が10日、閉店する。閉店セールでにぎわっているが、閉店後の課題は山積。次の入居テナントが決まっていない上、従業員の再就職も未解決のまま。地域経済に影を落としたまま、22年間の歴史に幕を閉じる。

 同店は本町・五稜郭地区の商業ゾーンの中核施設の1つで、閉鎖となった場合、同地区の集客力の低下などの影響が想定されるほか、ビル跡の活用問題も出てくる。

 建物を所有する西友の子会社で、不動産会社のエスシーシー(本社・東京)によると、水面下での交渉はあるものの、出店に関する具体的な話はないという。市内中心部の空洞化を懸念する市や函館商工会議所が、同社に入居テナントの早期決定の要望をしているほか、地元商店街からも「西武に匹敵するような商業施設に入ってほしい」と切実な声がある。

 また、同店では6月から約200人を対象にした離職前説明会を週1回の割合で行っているが、この席上で再就職が決まった店員は1人もなく、先行きも不透明なまま。雇用をはじめ、函館の経済情勢に波紋を広げただけに、今後も行方が注目される。

提供 - 函館新聞社



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