鉢呂氏、国替えを受諾

update 2003/8/1 10:40

 民主党北海道から次期衆院選での国替えを要請されている鉢呂吉雄前衆院議員は7月31日、函館市内で開かれた連合後援会の幹事会で、国替えに応じる考えを明らかにした。1日午後、札幌市内で党北海道の中沢健次代表に回答を伝え、記者会見で正式表明する。道8区から無所属での出馬も検討したが、党内分裂を避けるために断念。鉢呂氏は次期衆院選で道4区(札幌市手稲区、後志管内)から出馬し、比例道ブロック1位の重複立候補となる見通しだ。

 鉢呂氏は幹事会後、記者団に対し「無所属で出馬してほしいという思いも多くいただいた。しかし選挙区が替わっても、政治課題は共通。新たな選挙区で8区の有権者の思いを実現させい」と国替え出馬の意思を表明。「8区の皆さんの思いを忘れずに政治活動を続ける。必ず恩を返すことができる」と支持者に理解を求めた。

 幹事会では後援会幹部が示した〈1〉国替えする〈2〉無所属で出馬する〈3〉次期衆院選の出馬を見送り、次々回に立候補する―などの選択肢をめぐり、議論が紛糾。支持者からは無所属での出馬を求める意見が相次いだが、10月の衆院道8区補欠選挙に出馬する金田誠一衆院議員との分裂選挙を回避することを優先し、比例道ブロック1位との重複立候補で、鉢呂氏の政治生命を確保する方針が了承された。後援会は次期衆院選まで解散しない。

 鉢呂氏は空知管内新十津川町出身。北大農学部卒業後、今金町農協参事を経て、1990年に衆院選初当選。大蔵政務次官、衆院農林水産委員長などを歴任し、当選4回。民主党北海道、連合北海道などの要請で4月の知事選に出馬し、自民党推薦の高橋はるみ氏に約6万2000票差で惜敗した。知事選出馬に際し、後援会は民主党、連合などに、政治生命の担保を求めており、3カ月半に及んで鉢呂氏の処遇が焦点になっていた。

提供 - 函館新聞社



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