堀知事3選不出馬を正式表明

update 2003/1/17 10:41

 今春の統一地方選で去就が注目されていた堀達也知事は16日午後、道庁内で臨時記者会見を行い、3選不出馬を正式表明した。同知事は「15日に決断した」とし、不出馬の理由について「新しい北海道づくりに向け精いっぱいやってきたし、その道筋をつけたと思う。20世紀から21世紀への架け橋という私に課せられた役割を果たしたと考えている」と述べた。

 堀知事は就任以来、道政改革、経済構造改革などを通じ、次の時代への人づくり、環境づくりに努めた結果、「相当程度できた」と目標達成感をうかがわせた。さらに、道の不正経理問題への対処や、時のアセスメントなど「古い価値観から新しい価値観への転換に総力を尽くした」とした。

 また「私が改革の架け橋になることにより、(次に)どなたが就任しても、思い描いた通りの北海道づくりが進むよう、しっかりした基礎づくりをした」と、これまでの実績に強い自負心を示した。そのうえで「出口の見えない不況をはじめ、閉塞感が強い中で、次の時代への変化が求められている。私がつくった基礎に立って、新しいリーダーシップのもと、一人ひとりの道民の意欲を結集し、それをエネルギーに転換してほしい」と道民との「コラボレーション(協働)」を求めた。

 一方、改革に力を注いだ経済構造については「経済構造も中央依存のいびつな形を否めない。しかし、農業など可能性、潜在力を秘めた要素はある。中長期的には、東アジアの食糧基地といった大きな役割を担えるはず。一次産業を核に、観光やバイオといった方向で本来の力に付加価値を付けていくことが大切」と北海道の可能性に強い期待感を示した。

 さらに、不出馬の決断と政党の動きとの関係に関しては「知事の仕事は常在戦場でしかも結果責任だ。(ある政党の)意に沿わなくとも、北海道として必要なときは毅然(きぜん)とした態度を取る。それに対する評価はさまざまだろう。今日現在、私は自民党推薦で選ばれた知事。出馬、不出馬をこれまで一度も表明しておらず、どの党にも支持要請したこともない」と関連性を強く否定。

 ただ、不出馬の背景には、自民党道連の堀氏支持に向けた体制構築が国会議員らの反発で難航したことが挙げられる。前道経済産業局長の高橋はるみ氏(現経済産業省経済産業研究所長)に出馬要請した自民党総務局長の町村信孝衆院議員の対応に、堀氏は「いささか常軌を逸している」と強い不快感を示した。

提供 - 函館新聞社



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