道立美術館で「ユトリロ展」
update 2003/7/30 11:46
詩情あふれるパリの街角を描き続けた画家、モーリス・ユトリロ(1883―1955年)の生誕120周年を記念した特別展「ユトリロ展」が、29日から道立函館美術館で始まった。「白の時代」に代表される哀愁漂う風景画などを紹介している。また、同館が寄贈を受けた評価額1億円とされるロシア人画家、ヴァシリー・イヴァノビッチ・スーリコフの作品公開も同日から始まり、関心を集めている。
初期から晩年にかけて3つの時代に分け、油絵を中心に70点を展示している。ユトリロの画業の中で最も評価が高い「白の時代」では、絵の具に砂などを混ぜ、建物の外壁や塀など白の表現に独特の質感が表現されている。
また、晩年の「色彩の時代」では、明るい色を多様し、「白の時代」などと同じモチーフを取り上げながらも雰囲気の異なる作品に仕上げている。油彩の風景画のほか、自画像や花、陶器に描いた油彩、版画などもある。
一方、スーリコフの「女子修道院を訪れる王女」の習作(1912年、油彩)は、同日から9月23日まで常設展示室で公開している。スーリコフの作品としては、国内唯一とされ、同日は寄贈した函館市船見町4の高井醇子さん(74)に斎藤正志館長から感謝状が贈られた。
同展は9月23日まで。観覧料は、一般1000円、高校・大学生600円、小中学生300円。特別展開催に合わせ同館では、8月2日に特別展セミナー「ユトリロとパリの街」、8月9日に美術映画会「ユトリロ―悲しみの白」を開く(いずれも入場無料)。問い合わせは、同館TEL56・6311。
提供 - 函館新聞社
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