函館―台北定期便開設に期待

update 2003/7/29 09:57

 函館―台北間にチャーター便を運航する中華航空(本社・台北市)が、同区間に定期路線を開設する意向を持っていることが28日、明らかになった。台湾を訪問していた函館市、函館商工会議所などの「台湾観光客誘致訪問団」(団長・沼崎弥太郎函館国際観光コンベンション協会会長)に意向を伝えた。実現すれば、函館空港の国際線が2路線となり、海外からの観光客誘致に弾みがつきそうだ。

 訪問団は沼崎団長、函館市の木村孝男助役ら6人で、22日から25日まで台湾に滞在。中華航空、マンダリン航空、エバー航空、日本アジア航空の4社を訪問し、新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)の終息に伴うチャーター便の再開を要請した。

 これに対し、中華航空の張志潔国際旅客営業部長から「函館―台北間に定期便を就航させたい。地域でも日本政府に働き掛けてほしい」と協力を打診されたという。就航時期など具体的な計画は示されていない。

 中華航空は2000年10月から函館―台北間でチャーター便を運航。昨年、台湾から函館に乗り入れたチャーター便223便のうち、162便を占めている。

 定期便就航にあたっては、日本と台湾の間に国交がないため、民間団体の「交流協会」と台湾の「亜東関係協会」が主催する日台民間航空協議の合意が必要になる。道内では3月から、エバー航空が新千歳―台北線を定期便化している。

 28日に記者会見した沼崎団長は「チャーター便より定期便化した方が集客しやすいという旅行会社の声もある。市と商工会議所などで協議し、就航に向け政府に働き掛けたい」と述べ、定期路線開設に期待感を示した。

 現在、函館空港の国際線はサハリン航空の函館―ユジノサハリンスク線のみ。チャーター便を利用した台湾からの観光客は昨年1年間で3万5865人を数える。今年から日台間のチャーター便枠が撤廃され、8月のチャーター便は3社で44便(昨年同月21便)を見込んでいる。

提供 - 函館新聞社



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