焼損文化財、きょうから修復作業

update 2003/1/16 11:04

 昨年12月下旬、世界最古の漆の装飾品などが焼損した南茅部町で、16日から、焼け跡で見つかった出土品の応急措置を施す修復作業が始まることになった。15日には道教育庁幹部らも現場を視察し、全面的に協力する方針を表明、復旧に向けた動きが活発化し始めた。

 同町教委の埋蔵文化財調査室では、火災の翌日、焼け跡から焼損した土器片などの一部を収集。同町教委2階の仮設事務所に運び込んだ。焼け跡にはまだ多くの出土品があるとみられるが、消火作業で放水した水が凍っており、警察の捜査も続いていることから取り出せない状況となっている。

 現在、同調査室では修復リストや作業手順の作成などを急ぐとともに、16日からは、焼け跡から集めた出土品の破片などを分類、応急的な修復を施していくことにしている。また、世界最古の漆の装飾品など重要なものについては、15日までに耐火金庫に入れるなど厳重な管理をしている。

 この日、道教育庁幹部らは現場を訪れたあと、同町役場で飯田満町長や石坂新一教育長らと会い、「協力を惜しまない」として、修復作業などをサポートしていく姿勢を示した。

提供 - 函館新聞社



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