よりよい住まいを考える会研修会

update 2003/7/6 15:25

 道南の福祉関係者や工務店などが連携し、高齢者向け住宅などの適切な改修を目指す「よりより住まいを考える会」(細田政裕会長)の研修会が4日、函館市千歳町3の加藤組土建で開かれた。木造手すり製造のアネカムジャパン(上磯町七重浜1、川村乃社長)が開発した握力の弱い人向けの手すりを通し、利用者の動作や身体能力に応じた手すりの形状、取り付け方法などに理解を深めた。

 同会は渡島、檜山管内の施工業者、病院職員、福祉関係者らが参加し、今年2月に発足。この日は約80人が参加した。

 アネカムジャパンの開発した手すりは、上部と側面にくぼみを付け、ひじや手を乗せやすいようにしたほか、下部は指先を引っかける溝を付け、リウマチなで握力が弱い人が体重移動しながら平行移動できるよう工夫した。8月から加藤組土建など施工業者との業務提携で販売を開始する。

 川村社長は「リウマチで手に障害のある女性がコーヒーカップを指先で挟んで飲んでいるのを見て、従来の丸型の手すりは手に障害のある人には使えないことに気づいた」と開発に取り組んだきっかけを語り、開発した手すりが従来の丸型に比べ、歩行の安定度が増した検証結果、研究開発の経過などを説明した。

 その上で、手すりの取り付けについて「適切な形状の選択、取り付け位置や角度も個々に応じた検証が必要」と強調。また、今後は立ち座り、単独段差の昇降専用の手すりの開発を進める考えを示した。

提供 - 函館新聞社



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