函館山のキタキツネ人里へ
update 2003/6/18 11:00
函館山に住むキタキツネが人里に下りてきているとして、一部地域住民の間で、エキノコックスを心配する声が上がっている。キツネは、住民が野良猫に与えたえさを狙っているとみられ、数件の目撃例が地元町会などに報告されている。町会の中には、キツネのえさを絶とうと、「野良猫にえさをやらないで」といった回覧板を回すなど対策に乗り出すところも出てきている。
エキノコックスはサナダムシの仲間で、人間に感染した場合、肝機能障害を起こし、命にかかわることもある寄生虫。野ネズミなどに幼虫が寄生し、それを食べたキツネなどの体内で成虫になり卵を排出する。このふんなどを通して、卵が人間の体内に入り幼虫が寄生すると、成虫にはならないが、がんのように内臓で増殖するとされる。
山に近い弥生町会では「キツネは昔からいた。珍しいことではない」と話す。ただ、入舟町会によると、「昨年までにもキツネの目撃例はいくつもあったが、今年はキツネの行動範囲が広がっているようだ。民家の庭など、今まで出なかった場所にまで出没している」という。
船見町第一町会では猫のえさを食べているキツネの目撃情報を受け、町会員から「放し飼いされている飼い猫が野良猫用のえさを食べ、キツネと接触し、人に感染する恐れがある」との声が上がった。役員会の議題としても取り上げられ「野良猫に触れるなどして(子供などが)エキノコックスに感染しては大変」と、回覧板による啓発を行った。
提供 - 函館新聞社
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