佐藤氏二男の公募申請決定に反発強める経済界
update 2003/6/17 12:08
10月の衆院道8区補欠選挙で自民党道第8選挙区支部が15日、佐藤孝行支部長の二男、健治氏(45)の公募申請を決めたことで、反佐藤派を中心とした地元経済界は反発を強めている。一部には「ごり押しで決めた健治氏には絶対乗れない」と保守分裂を強く印象づける声も。また、これまで模索してきた保守系新人候補擁立については、同党道連の最終決定までは「一時休戦」とする考え。背景には、出馬に意欲を示す道職員・前田一男氏(37)の存在があり、反佐藤勢力が前田氏の支援に回るかどうかの判断が当面の焦点となりそうだ。
地元有力経済人らは当初、影響力を持つ数人が札幌市長選後の今月上旬にも、独自候補の人選などについて具体的な協議に入る予定だった。しかし、同8区支部の動きに加え、保守系第二の候補ともいえる前田氏の出現もあって人選作業を中断、現在は党道連の対応を静観する姿勢に転じている。
経済人の一人は、出馬に強い意欲を示す前田氏について「会ったことがなく、地元のどんな人たちと相談しているのかも分からない」とするが、前田氏自身は先週、函館商工会議所の主要メンバーらと接触するなど、補選出馬への動きを強めている。
前田氏は自民党森派に属する衆院議員に近いとされる一方、同じ森派の町村信孝衆院議員(党総務局長)が先の道知事選で高橋はるみ氏を擁立、同氏が当選した経緯もある。こうした背景から「仮に前田氏が党公認を受けた場合、新たな候補を立てずに、同氏支援を視野に入れるべきだ」と公言する地元経済人も出始めている。
また、混乱する自民党の候補選びに対して、反佐藤派の経済人は「地元としては政権与党の代議士がほしい。自民党の問題だが、市民が納得する形で公認問題を解決してほしい」と話している。
この一方で井上博司市長は、今春の市長選で自民、民主両党から実質的な支持を受けて2選を果たした関係上、衆院補選の動向には一線を画しており、自民党の候補選びには表向きノータッチの姿勢を貫いている。
提供 - 函館新聞社
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