市立函館保健所立ち入り調査まとめ

update 2003/6/16 00:07

 市立函館保健所が昨年度実施した病院や診療所など医療施設160カ所への立ち入り調査で、6割以上の施設が、不備を指摘され、口頭指導を受けていたことが分かった。医師が規定よりも少なかったり、管理伝票がなかった事例が大半。同保健所は「(不備は)本来あってはならないことだが、深刻なものや悪質なケースはない」と話している。

 病院の不備では、医師や薬剤師が規定を下回ってたケースがほとんどで、17件だった。同保健所は「病院側も人員確保に努めているが、函館のような地方都市の場合、人手が不足ぎみなのも事実」と背景を説明する。その他、防火設備や給食施設の不整備などがあった。

 一方、診療所への検査では、レントゲンでの被ばく防止措置が不十分だったケースが最も多く、84件。次いで、職員の健康管理(77件)、エックス線量の測定や記録保存(67件)、毒劇薬の区別や施錠保管(52件)、感染性廃棄物の委託業者との契約書やマニフェスト(廃棄物管理票)整備(46件)―などでの不備が続く。特異なものでは、医師や看護師以外が患者に注射していたケースがあった。「大学で学んでいても、開業からかなりの年月がたつと、あいまいになってしまうのでは」とみている。

 市内の医療施設は、病院32、診療所(歯科を含む)398の計430カ所に上る。同保健所は昨年度から調査の周期を、病院1年、診療所は3年に改定しており、本年度は163カ所の立ち入りを予定している。

提供 - 函館新聞社



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