新型肺炎対策で来週にも搬送訓練

update 2003/6/14 10:25

 新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)対策で、渡島保健所は来週中にも、感染の疑いがある患者を搬送する訓練を実施する。13日には保健師が、宇宙服のような黄色い防護服を試着。着脱を何度も繰り返し、搬送訓練に備えた。

 シミュレーション(模擬実験)では初動電話から始め、運転手1人、連絡班1人、看護班1人の合わせて3人が防護服姿で車に乗り込む。同保健所から市立函館病院まで患者を運ぶ想定をしている。

 この日は保健師らが防護服着用の訓練をした。つなぎの防護服を着て、長靴にはシューズカバー。顔はゴーグルと防護マスクで覆い、さらにフェースカバーをかぶった。防護服は高密度ポリエチレン繊維でつくられ、ウイルスを通さないという。

 着替え時間は約5分だが、汚染部分に触れないよう脱がなくてはならないため、悪戦苦闘。「マスクがすごい圧迫感」「靴が脱ぎづらい」など問題点を確認した。

 防護服は現在、同保健所に3サイズ8着。実際に搬送した後は、再利用できるゴーグル、マスク、長靴を除き廃棄する。感染の可能性がある場合は、道内4カ所の陰圧病棟に搬送するため、3時間半程度は着用するという。

提供 - 函館新聞社



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