函館駅の大時計保存活用へ

update 2003/6/13 10:51

 半世紀にわたって時を刻み、駅前・大門地区の移り変わりを見つめてきたJR函館駅の大時計が、21日の新駅舎開業で役目を終える。JR北海道函館支社では、市民や観光客に親しまれてきただけに大時計を保存、活用する方針で、7月下旬の撤去後の状態を見ながら、具体的な活用策を検討していく。

 大時計は、1953(昭和28)年4月に現駅舎に設置された。直径は2・2メートルで国鉄駅の時計としては当時、最大だった。文字盤の水色は、海と空を表し、港町・函館の玄関口を象徴してきた。

 国鉄時代に第36代函館駅長を務めた堀井利雄さん(79)は「毎日、大時計を見て、時計を合わせて出勤したものです。市民の皆さんにとっても思い出のひとこまにあるのでは。どこかに記念として残してもらいたい」と話す。

 こうした市民らの思いを受け「何らかの活用方法を考えていきたい」と同函館支社。ただ、文字盤と作動部分の構造が複雑で、一度取り外すと、再び時を刻むのは難しいという。老朽化も進んでおり「撤去後の状態を判断しながら、一時保管し、具体的な活用を検討したい」としている。

 同函館支社では12日までに、大時計のセレモニーや現駅舎とともに歴史を刻んできたシンボルの活用方法を決定。

 大時計は新駅舎開業の21日午後11時56分から、チャイムを続けて鳴らし、22日午前零時に時計を止める。また、駅舎正面に設置された駅開業80周年記念モニュメント(連絡船のいかりと蒸気機関車の主動輪)の「先駆」は、23日に摩周丸船尾横の若松ふ頭緑地に移設。駅コンコース内の壁画は、市青函連絡船記念館「摩周丸」内に展示、銅版プレート「四つの誓い」は寄贈者に返還する。

提供 - 函館新聞社



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