京都大へのニホンザル譲渡、今年は取りやめ
update 2003/6/5 11:35
函館市が市営熱帯植物園(湯川3)で飼育するニホンザル50頭前後を京都大霊長類研究所(愛知県犬山市)へ譲渡するとしていた問題で、同園を管理する市水道局は4日、年内は同研究所に譲渡しない方針を明らかにした。サルの出生抑制策として昨年9―12月に投与したホルモン剤の効果が出始めていることからの判断で、引き続き出生動向を見ながら、適正管理に務めていく。
同園のサルは97年度末には130頭を超すなど過密状態にあったため、昨年春に40頭を韓国の動物園へ譲渡。現在は95頭(5月末現在)を飼育している。
同研究所は昨年12月、動物実験の繁殖用としてのサル確保を目的に同局に譲渡を依頼。しかし、同園で昨年9―12月、出生抑制の一環としてホルモン剤をエサに塗る形で投与したところ、例年5―7月に10頭程度が生まれるた子ザルが、今年は5月末で1頭を数えるだけとなった。このため、同局では、ホルモン剤投与効果が出ているとして「自然減について検討したいという自主判断」(大角幸雄局長)から、今月3日、京大側に譲渡しないことを伝えた。
同局は「市民感情を優先した。今後は6、7月の出生動向を見ながら対応したい」(大角局長)と話しており、本年度のホルモン剤投与継続も現在、検討している。
サル譲渡問題については今月に入り、動物保護団体の「動物実験の廃止を求める会」(JAVA、長谷川裕一理事長)が計画の中止を求める要望書を市などに提出している。
提供 - 函館新聞社
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