北大鯨類研究会が津軽海峡でイルカ目視調査
update 2003/6/5 11:33
北大鯨類研究会(須藤竜介代表、会員38人)は5月中旬から、東日本フェリーの協力を得て、イルカを中心とした鯨類の目視調査を実施している。会員たちがフェリーに乗り込み、種類や個体数のほか、回遊メカニズムなどを探っているが、本格的な目視調査は約20年ぶりという。顧問の同大大学院水産科学研究科の松石隆教授(38)は「津軽海峡における鯨類の生息状況は各地の研究者から求めらおり、価値ある研究といえる」と話している。
津軽海峡でのイルカなどの目視調査は、1979―81年、青函連絡船の協力を得て北大水産学部が実施したが、乗組員の目撃例を聞き取りしたのみで科学的には行われなかった。そこで、20年以上経た現在の状況を探ろうと、同研究会が新たに取り組むことにした。
松石助教授によると、過去の調査では津軽海峡で8種類のイルカの生息が確認されている。目撃は毎年5―7月に最も多く、イルカがエサとすカタクチイワシを追って回遊してくるとみられている。
調査は5月17日から実施。6月中までは毎週末、函館―青森間のフェリーに目視調査経験のある会員を含む3人が1往復乗船し、目視した時間、場所、個体数、種類など、IWC(国際捕鯨委員会)の調査項目に準じた19項目を調査している。今が目撃のピークとあって、これまでに、カマイルカの100頭ほどの群れも確認されている。調査は2005年4月まで続ける予定。
調査結果は最終的に分布状況としてまとめる方針で、ゆくゆくは海流などの状況と照らし合わせ、回遊のメカニズムを探る資料にするという。須藤代表は(22)は「地元のフィールドでの調査を通じ、科学的なデータを解明したい」と話している
提供 - 函館新聞社
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