タケノコ採りで不明の5人無事救出

update 2003/6/4 11:36

 【松前】松前町の大千軒岳にタケノコ採りに入り、2日から行方不明になっていた松前町と福島町の男女5人は、3日早朝、道警ヘリが1人を発見、午前7時半までに全員を救出した。5人ともけがはなく、命に別状はないが、大事を取って松前病院に搬送された。

 行方不明になっていたのは、福島町吉野の漁業、本間憲幸さん(52)ら5人。タケノコ採りに夢中になっているうちに方角を見失い遭難したらしい。

 同署によると、道警ヘリコプターが3日午前6時30分ごろ、5人が入山した道道から北西へ約1・8キロ離れた高台で、白布を振っている本間さんを発見し、収容。本間さんの説明を基に再び捜索した結果、約20分後、本間さんの発見地点から東へ約2・1キロの沢で、残りの4人を発見。ヘリで引き揚げ、無事保護した。

 現場は国道228号から約50キロ入った通称・根葉(ねば)沢と呼ばれる一帯。一行は小枝や枯れ草を集めてたき火し、暖を取って一晩を過ごした。5人のうち一番若い本間さんが、発見しやすいようにと、2日午後4時ごろから別行動をとり、高台で救助隊を待ったという。

 救出された5人は捜索隊員に支えながらも、しっかりした足取りで歩き、安どの表情を浮かべていた。5人のうち最高齢の松前町月岡、無職、松川清さん(71)は「霧がかかり、沢に下りて救助を待った。もうだめかと思った。救助してくれた皆さんにお礼を言いたい」と話していた。

 5人は2日午前6時40分ごろ、仲間7人で大千軒岳に入山。約束の時間を過ぎても集合場所に現れないことから、同行の知人男性を通じて松前署に届け出があった。

 3日の捜索には、松前署、松前、福島両町の消防や役場、道渡島西部森づくりセンター、町民有志ら約100人が参加した。

提供 - 函館新聞社



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