小学校運動会の会場分煙へ

update 2003/5/29 09:18

 5月1日に施行された健康増進法を機に、分煙化の波が全国的に広がった。函館市内の小学校では運動会会場に喫煙所を設ける学校も出始めた。子供の身体への悪影響や喫煙マナーの向上などに配慮したもので、今後、導入する学校も増えそうだ。

 市内では昨年度、深堀小、あさひ小が、グラウンドの一角を喫煙所に設定、分煙化を取り入れた。本年度は新たに青柳小が導入する予定で、このほか、喫煙所を設けてはいないが、競技中の放送や、定期的に発行する学校便りで事前に呼び掛ける学校もあり、分煙化は徐々に浸透しつつある。

 6月1日に運動会を開く青柳小では、例年、運動会終了後のグラウンドには、たくさんのたばこの吸い殻が落ちており、後片付けの児童が拾っているという。この現状に米谷秀文校長が憂い、今月のPTA役員会で分煙化を提案。吸い殻入れの缶を置き、目印となる看板を作成することにした。副会長の菅原康雄さんは「子供に大人のだらしない姿は見せたくない。意識啓発に一役買えれば」と期待を寄せる。

 また、25日の運動会で昨年に続き実施した深堀小は、観覧席でたばこを吸う保護者が数人いたため、競技の合間に放送で再度注意を促すなど、分煙の徹底を図ったという。

 一方、北星小(6月1日開催)では本年度から父母らの観覧席と児童の待機場所を分ける。「紅白に分かれて勝敗を競うのが運動会のだいご味。敵同士が席を並べることで、応援合戦も迫力がなくなってしまうかもしれないが、それ以上に子供の健康が大事」(同校)という。

 現状では「良識に任せたい」「検討中」との声が8割を占める。ある学校では昨年、父母からたばこの煙に関する苦情があったが「全面的に強制はできない。あくまで保護者の意識の問題」(同校)と答えている。

 しかし、ある学校の教頭は「自分の学校では考えていないが、このままの流れでいけば、取り入れる学校が増えていくはず」と話しており、大人のモラルが問われる場面が増えそうだ。

提供 - 函館新聞社



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