DV自助グループ来月発足

update 2003/5/26 09:54

 夫や恋人からの暴力(ドメスティックバイオレンス=DV)に悩む女性が互いに経験を話すことで、問題解決を図る自助グループが6月14日、函館に発足する。DV問題に取り組む精神科医ら専門家が相談に乗るなどし、被害に苦しむ女性に、問題を解決できる力を身に付けてもらう。

 DVは主に家庭内で行われ、被害者は恐怖などで、誰にも相談できないケースが少なくない。加害者からの暴行がエスカレートするなど、被害者が精神的被害を負う場合もある。

 自助グループはNPO(民間非営利団体)法人、ウィメンズネット函館の古川満寿子代表が、3月から宮城県仙台市のグループなどを例に、発足を模索。市内に勤務する臨床福祉士やソーシャルワーカー、保健師ら9人に協力を呼び掛け、発足が決まった。

 会合は、第2土曜、第4木曜の月2回開催。DV被害者本人のみが参加でき、5分程度の自己紹介、参加した理由などを交換し合う。体験を口に出して話すことで、直面している問題を参加者に再認識してもらう。

 話は互いに否定せず聞くことで、参加者が安心できる場を確保する。話したくない場合は、順番を遅らせることもでき、DV被害を乗り越えた女性の体験談も織り交ぜる。会合で聞いた内容は、外部に公表しない。スタッフ2人が交代で参加。進行役を務め、会合終了後などに相談を受ける。

 発足を前に古川代表は「つらい体験を分かち合い、重荷を下ろすことで現状を変える力を培ってほしい」と話している。

 定員は1グループ8人程度。午後1時半から同3時半までで、市内の公共施設で行う。参加料は1回200円。申し込み、問い合わせはウィメンズネット函館TEL 33-2110。

提供 - 函館新聞社



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