江差で「にしんサミット」

update 2003/5/24 12:38

 【江差】かつてニシン漁で繁栄した日本海沿岸道内20市町村の首長らが一堂に会する「にしんサミット」が23日、江差町文化会館で開かれた。ニシンをテーマにした初のイベント「にしんルネサンスin江差」の一環。栄光の時代を振り返り、ニシンを通じたマチづくりなどを進める「にしん宣言」を採択した。

 出席したのは江差町の濱谷一治町長ら檜山管内10町の首長のほか、函館市など渡島管内3市町、小樽市、留萌市などの首長ら25人。勇壮な江差沖揚げ音頭で幕を開け、濱谷町長が「これからのマチづくりのきっかけにしたい」とあいさつした。

 会合ではニシンを生かしたマチづくりについて意見交換し、後志管内余市町の大谷覚町長は「ロシア、韓国を含めたプロジェクトでニシンを育成すべき」と壮大なプランを提案。石狩管内浜益村の木村康美村長はニシンの稚魚放流の取り組みを紹介し、「ニシンに対する希望はなくなっていない」と期待を込めた。

 にしん宣言では、ニシンに文化、歴史、食、資源増大事業の面からスポットを当て、経済効果、観光資源を創出するなど、ニシンを通じたマチづくりの必要性を強調。情報交換、交流を図り、各自治体が活性化の実践に協力することを打ち出し、閉幕した。

 来年の開催地は未定。にしんルネサンス実行委の打越東亜夫委員長は「また江差で開き、参加市町村を30以上に増やしたい」と話している。メーンの「にしんの日」に当たる24日は、「にしんフォーラム」を開き、ニシンによるまちづくりの可能性を探る。

提供 - 函館新聞社



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