ジュンサイの摘み取り遅れる?

update 2003/5/23 09:38

 【大野】害虫の大発生で昨年度の収穫を見送った大野町の特産・八郎沼のジュンサイについて、摘み取りを行う八郎じゅん菜組合(花巻徹理事長)は、来月上旬にも再び現地を調査し、今年の摘み取りが可能かどうか調べる。関係者の大まかな確認では、昨年問題になったジュンサイハムシの大量発生は見受けられなかったものの、刈り取ったジュンサイの生育は若干遅れ気味で、今年の収穫が予定通り行えるかは、現在のところ微妙な状況。関係者は「町の特産品だけに、2年連続の摘み取り見送りは避けたい」と、心配している。

 同組合は約20年前からジュンサイ摘みをしており、ピーク時には年間約1トン、ここ数年は500―600キロを収穫していた。昨年は大量のジュンサイハムシの幼虫が発生したことから、およそ10年ぶりに収穫を見送った。沼の全域にわたり虫が寄生した葉を刈り取り、処分するなどの対応を取った。

 例年、収穫は6月中旬ごろから8月中旬まで行われる。先ごろ、関係者が岸から確認した時点では、虫の大発生は見られなかったが、葉の成長段階は若干遅れ気味と感じたという。このため、今年も来月上旬沼に船を出して、水面からも生育状況を調べ、今年の実施を判断する。

 同組合は、収穫したジュンサイを瓶詰めにして販売しているが、昨年の未収穫で在庫切れとなり現在は販売を中止。「マルメロと並ぶ特産品なので痛い」状況だ。また、例年、函館などの飲食店からも需要があるため、「多少時期が遅れても、何とか収穫したい」と気をもんでいる。

 被害を受けたジュンサイは葉の部分だけ刈り取っているため、気温や水温が上がれば生育が一気に進むことも考えられる。関係者は「沼の水質も改善が見受けられるので、生育を見守っていきたい」と話している。

提供 - 函館新聞社



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