野外劇のテーマ曲決まる

update 2003/5/17 10:56

 市民創作「函館野外劇」の会(フィリップ・グロード理事長)は16日、新しいテーマ曲の制作を、芥川賞作家でシンガー・ソングライターの新井満(まん)氏=横浜在住=に依頼したと発表した。曲は既に完成し、タイトルは「星のまちHakodate」。函館のマチや歴史を歌い上げた内容で、6月のリハーサルで初めて公開され、第16回公演(7月18日―8月10日、全10回)から劇中で使われる。

 公演リニューアルに伴う、新テーマ曲の制作をめぐっては、市民ら約3万8000人の署名を集め、函館出身の人気ロックバンド「GLAY(グレイ)」に制作を依頼した経緯があるが、実現には至らなかった。これを受け同会は、「何らかの形で函館にゆかりあるプロの作曲家に」と模索、新井氏への依頼を決めた。

 新井氏は1946年、新潟生まれ。88年に「尋ね人の時間」で芥川賞を受賞したほか、シンガー・ソングライターや写真家、映像プロデューサーなど、多彩な分野で活躍している。毎年夏には大沼の別荘を訪れる「函館ファン」で、函館に友人、知人も多いという。

 依頼を快諾した新井氏は「素晴らしい函館の歴史を市民が誇りを持って演じている野外劇なので、テーマ曲は函館賛歌でなければならない。函館賛歌を大々的に歌い上げたい」とコメント。完成曲を耳にした函館野外劇プロジェクトチームメンバーによると「野外劇にピッタリの素晴らしい曲」だという。

 新テーマ曲は、オープニング、五稜郭築城、フィナーレと、劇中3回登場。新しいシナリオとともに今後毎年、公演で使われていくことになる。

提供 - 函館新聞社



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