50歳会社社長が函大に入学
update 2003/5/16 11:03
会社経営の傍ら、今春から大学生活にチャレンジしている男性がいる。函館市柏木町で不動産業を営む、野村辰男さん(50)だ。函館大学に入学を果たし、4年間で「商学士」の学位取得を目指す。早くも入学から約1カ月が経過し、“2足のわらじ”の生活にも慣れた様子。「教養とリーダーシップに磨きをかけたい」と意気込みを見せている。
野村さんは南茅部町出身。自衛隊や民間企業に勤めた後、市内日吉町で不動産会社を興した。土地建物の管理や不動産情報誌の発行も手掛け、現在社員20人を抱える企業経営者だ。
経営も軌道に乗り、社員に仕事を任せられるようになった今、「悔いを残したくない」と一念発起。当初、函館短大に入学を希望したが「仕事に生かせる勉強を」と今年度函館大に新設された「企業家養成コース」に入学を決めた。
野村さんの一日は会社での朝礼で始まる。午前中と夕方に仕事をこなし、講義は午後に集中させた。25年間の経営のキャリアがものを言い、講義で後れは取らない。目下の不安は英語、数学、体育の講義。「(体育は)さすがに体力がついていかない」と苦笑する。
課外活動にも積極的に参加する。「自信を持って意見を述べられるよう、表現力を身に付けたい」と弁論同好会にも所属。既に息子と同世代の友人もでき、キャンパスライフを満喫している。
野村さんは「学生生活を通じて視野を広く持ちたい」と語る。同大の小笠原愈学長は「仕事を持ちながら可能性を広げる意欲に頭が下がる。学生や教員にもいい刺激になるはず」と期待を寄せている。
提供 - 函館新聞社
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