函館市長選と函館市議選挙大詰め
update 2003/4/25 09:43
統一地方選後半戦の函館市長選と函館市議会議員選挙(定数34)が大詰めを迎えた。市長選は、優勢に戦いを進めてきた現職候補を、草の根選挙に徹する新人候補が追う展開。一方、43人が立候補した市議選は、予断を許さない激戦模様で、終盤戦の攻防が当落のカギを握る。ただ、市長選が盛り上がりに欠けることから、両選挙の投票率は向上が見込めないとの見方が関係者に強く、中には戦術転換によって勝機を見出そうという陣営も現れ始めている。
市長選には、届け出順に現職で2選を目指す井上博司氏(66)と元函館市議の斎藤進氏(62)が立候補。
井上氏は、出馬表明が昨年12月と早かったことに加え、民主、共産の両党が対立候補の擁立を見送ったことで、優位に戦いを展開。斎藤氏は出馬表明が3月と出遅れたが、特定の政党・団体に絞らない“じゅうたん作戦”で知名度不足の克服を目指している。
しかし、新人5人が出馬した前回市長選に比べると、有権者の関心は薄く、激戦だった前半の道議選などの影響で、選挙関係者の間にも“選挙疲れ”がみられる。終盤を控えても選挙ムードは盛り上がらず、投票率は前回の64・34%を下回ることは必至。状況によっては前々回以前のように「50%を割り込む」との見方も出ている。
これとは逆に、市議選は新・旧・元が激しいつばぜり合いを展開。9人が涙をのむ混戦に、各陣営はあの手この手で1票の攻防に火花を散らしている。現時点で当落の行方を予測することは極めて難しい情勢だ。
現職の勇退議員が1人にとどまったため、43人の立候補者のうち現職勢が33人を占めた。これに対し、元職の2人が返り咲きを狙い、8人の新人勢にも有力候補がそろっている。現職の中からも数人の落選者が出る可能性があり、特に支持基盤の弱い現職候補が危機感を強めている。
全立候補者のうち保守系が自民公認、無所属を合わせて22人と最も多く、次いで民主系が公認、無所属の12人を擁立して現有11人からの勢力拡大を目指す。公明は現有5人の完勝が命題で、共産は2人から4人への倍増を狙う。
このうち公明が比較的安定した戦いを展開、民主も全員当選を視野に入れ始めており、このほか保守系と共産のそれぞれ一部は終盤の追い上げにかけている。
提供 - 函館新聞社
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