道南の高卒者、298人が就職未定で卒業
update 2003/4/22 09:34
函館公共職業安定所が3月末現在でまとめた同職安管内(渡島、桧山管内)の今春新規高卒者の職業紹介状況によると、就職率は前年同期比8・5ポイント減の74・7%。昨年9月末時点以降、過去最悪で推移。特に、求職者の約6割を占める管内企業への就職率は同5・9ポイント減の68・3%と7割に満たない低水準。298人が就職の決まらないまま卒業を迎えた、厳しい状況となっている。
同職安管内全体の今春新規高卒者の3月末現在の求職者は、前年同期比4・2%増の1176人。これに対し、就職決定者は同6・5%減の878人。未就職者は前年同期よりも108人、56・8%増と大幅に増えている。
例年、この時期には、未就職者が専門学校などへの進学に振り替えるため、求職者は減少するが、今春新卒者では前年同期よりも増え、「家庭も経済的に厳しく、進学できない状況もあるのでは」と同職安。
また、函館市と周辺3町(上磯、七飯、大野)の都市部と、その他町村部の高校に分けて就職率をみると、都市部が前年同期比5・4ポイント減の76・5%に対し、町村部は同15・4ポイント減の70・7%と落ち込みが大きかった。
同職安では「長引く景気の低迷で、知人、親せきなどの縁故採用も、未就職者を吸収しきれなくなっているのでは」と推察する。
同職安では、新規高卒者の未就職者の専用コーナーを設けているほか、一般求人から新卒者向けの求人開拓も進めており、4月に入り、これまで11人の就職が決定。「あきらめずに職安に足を運んでほしい」と話している。
提供 - 函館新聞社
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