五稜郭病院が大規模改築へ
update 2003/4/19 11:34
函館五稜郭病院(函館市本町33、高田竹人院長)は18日、5月1日から北・東棟の全面改築工事に着手すると発表した。容積率など建築規制の緩和を認める国の「総合設計制度」を市内では初めて活用したケースとなり、両病棟を解体し、1つにする計画。最新医療機器を導入するなど基盤整備を図る考えで、2006年11月末の完成を目指す。
計画では、新病棟は鉄骨鉄筋コンクリート造り地上7階、地下2階建て、延べ床面積2万1680平方メートル。病床数は374床。既存の正面・中央の2棟と合わせた面積は4万370平方メートル(現在は2万7544平方メートル)と約1・5倍になるが、病床数はこれまでと同じ636床。
新病棟には、身体障害者対応トイレを複数設置するほか、専用の救急車搬入口や無菌手術室などを整備。集中治療室(ICU)を14床から26床に増やすなどし、急性期医療の体制を強化する。小さながんの悪性度を正確に診断できる陽電子放射断層撮影装置(PET)など、高度最新医療機器を導入する予定だ。
総合設計制度では、不特定多数の人が利用できる「公開空き地」として開放すれば、容積率を割り増しできる。同病院の場合、敷地の北側に公開空き地を設けることで、従来(200%)の1・5倍の300%の建造物が可能となった。
高田院長によると、北病棟が築30年、東病棟が築23年と老朽化が著しく、改築は10年前から検討されていた。容積率200%では、経済的な理由や敷地面積の関係上、工事を行えなかったが、昨年、病院建設での規制緩和が進んだため、同制度を使い、着手することを決めたという。
1950(昭和25)年の開院以来、同病院が大規模な改築に踏み切るのは初めて。
提供 - 函館新聞社
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