市立図書館が古文書講座

update 2003/4/14 09:41

市立函館図書館(中山公子館長)が主催する今年度の「古文書解読講座」のうち、基礎コースが13日、サン・リフレ函館で始まった。53人が参加し、早速、古文書について説明を受けたが、約半数が初心者ということもあり、多少緊張した面持ちで講師の話に耳を傾けていた。

 同図書館には古文書の資料が多く、函館に関連した記述も多数あることから、それらを広く市民に知ってもらおうと1976年から始めた。毎年人気が高く、91年からは基礎、応用の両コースに分けた。

 今年度は、受講受付開始から半日で定員が埋まる盛況ぶり。基礎コースには20代から70代まで幅広い年齢層から申し込みがあり、夫婦や親子での受講もあった。

 基礎コースのテキストは「幸太夫吉御上覧記」(桂川甫周編、松岡秀峯筆)を使用。ロシアを漂流後帰国し、将軍に尋問を受けた男の記録で、講師の小林喜久夫さん(82)は「古文書は堅苦しいものではない。博物館などの展示品の文字も読めるようになり、興味を膨らませてゆくことで世の中が楽しくなる」と話した。受講者は初日から解読に挑戦、普段、見慣れない筆文字に戸惑いながらも、メモをとるなどして熱心に聞き入っていた。

 応用コースは「陸奥紀行2」をテキストに、48人が参加して27日に開講する。両コースとも12月まで月1回開かれる。

提供 - 函館新聞社



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