道議会選挙開票結果
update 2003/4/14 09:39
統一地方選の前半戦、道知事選と道議選は13日投票が行われ、即日開票の結果、道議選の函館市区(定数6)、渡島支庁区(定数4)、桧山支庁区(定数1)ともに大接戦の末、いずれも自民党現職が敗れるという波乱があった。函館市区は公明党新人の横山信一氏がトップ当選を飾ったほか、民主党は斉藤博、平出陽子、阿部義人の各氏が当選を果たし、悲願の3議席を奪取。川尻秀之氏も順当勝ちし、日高令子氏は次点に16票差という薄氷を踏む勝利。現職の桜井外治氏のほか、畠山博、大日向豊吉、松尾正寿の保守系4氏が涙をのんだ。渡島支庁区は岡田俊之氏がトップ当選で前回の雪辱を果たし、野呂善市、河野光彦、川村正の各氏が当選、現職の石寺廣二氏が次点に泣いた。檜山支庁区は、福原賢孝氏が現職の國澤勲氏を退けた。
函館市区は僅差の厳しい選挙だった。横山氏は公明・学会票を順当に取り込み圧勝、公明唯一の議席を守った。新人の知名度不足を北大水産学部卒の人脈などでカバー、水産業界にも食い込んだ。
川尻氏は前回までのトップ当選を譲ったものの、水産関連企業などを手堅くまとめ、保守系他候補の建設業関連票も取り込んだ。
斉藤氏は前々回の落選の教訓を生かし、支持母体のNTT労組などをまとめ切った。当落線上という当初の下馬評も陣営を引き締めた。
平出氏は民主3人擁立の危機感をバネに、出身の北教組に加え、JRなど労組票の取りこぼしを回避した。自ら代表を務める福祉関連票も勝利につながった。
阿部氏は最大労組の市職労・市労連などを固め、滑り込んだ。優位な戦いから中盤の緩みも指摘されたが、一方で浮動票狙いの戦術などが奏功した。
日高氏は共産の基礎票に加え、政策重視の姿勢で無党派層にも浸透。苦戦の下馬評を跳ね返し、前回、8年ぶりに奪還した議席を守った。
畠山氏は保守系乱立などで建設業関連の一部が他候補に流れた。桜井氏は地盤の建設業界の動きが鈍かったことに加え、一部の高齢・多選批判が響いた。松尾、大日向の両氏は、企業や組織に頼らない独自の戦いを展開してきたが、運動に広がりを欠いた。
渡島支庁区は、前職の岡田俊之氏がトップで返り咲き、2選に挑んだ石寺廣二氏がわずか111票差の次点に泣いた。
岡田氏は、豊富な運動量と知事選の鉢呂候補との連動で、支持組織を引き締め、地盤の八雲で前回を1300票、大票田の上磯で1500票上回ったのをはじめ、16町村すべてで次点に泣いた前回の票に上乗せし、2万票の大台を超える大量得票で議席を回復した。
野呂善市氏は水産関係などの安定した支持基盤を生かし、地盤の森町で3537票。大票田の上磯、大野、七飯の3町でも安定した戦いを見せ、岡田氏の大量得票のあおりを最小限に抑えた。
河野光彦氏は、前回より得票を1000票近く落としたが、地元の上磯で前回に続き4400票を超える得票をたたき出し2選を達成。川村正氏は3期の実績を背景に手堅く、地盤の西部4町で得票をまとめ、4位に滑り込んだ。
石寺氏は地元の七飯町で1500票以上票を落としたのをはじめ、得票が期待された近隣3町での票が伸びなかった。日野美賀子氏は共産が同区で44年ぶりの女性道議候補として擁立したが、支持を広げられなかった。
桧山支庁区は、新人の福原賢孝氏が現職の國澤勲氏を破った。福原氏は、地元上ノ国の支持者が起爆剤となって草の根選挙を展開し、現職の厚い壁を破った。國澤氏は前回の自民推薦から今回は同公認で出馬したが、組織をまとめ切れなかった。
提供 - 函館新聞社
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