陶器をオーダーメード
update 2003/4/8 18:40
インターネットを活用し、ハンディキャップなどに応じて陶器をオーダーメードで製作・販売するシステム「マイカップ屋さん」が、函館を拠点に動き出している。昨年11月には、IT(情報技術)を使った新しいビジネスアイデアに贈られる第3回三浦・青木賞も受賞。函館はもとより、全国でひそかに注目を集めている。
同システムは特別な形の食器が必要な身障者向けとして、道教育大函館校の小平征雄教授(陶芸)と宇田川拓雄教授(社会学)が作り上げた。同校の陶芸研究室が仲介役となり、依頼主の好みや要望を受け、陶芸家に制作を取り次ぐ。
経費と労力の削減を目的にインターネットを使った直販体制とし、昨年12月には専用ホームページを開設。ITの新人賞として本道で創設された「三浦・青木賞」の第3回では、社会人の部で大賞に選ばれている。
製品は、左右に持ち手の付いたマグカップ、こぼれにくいよう吸い口に丸くカーブを付けた湯飲み、スプーンですくいやすいよう工夫されたカレー皿など。基本の形から選べるほか、個々の好みや要望に応じた制作も行っている。また「家族そろって同じデザインの食器を使いたい」という介護者の声を受け、一般的な形状の食器も制作。障害者に限らず、さまざまな注文に応えていく方針だ。
価格は基本形の湯飲みで2000円、マグカップで3500円など。制作は、小平教授の陶芸仲間である全国の教員らが担当。道教育大函館校の学生も授業の一環としてかかわる。
注文については、効率化を図るため受付期間を設け、今年に入ってからテスト販売を実施。2月の第1回受付では注文数が2件と振るわなかったが、問い合わせは全国各地から寄せられた。この8日まで第2回受付を行っている。
小平教授らは、今後さらに知識やノウハウを蓄積し、システム運営を軌道に乗せていきたい考え。「ハンディキャップの有無にかかわらず、生活を楽しむため、自分に合った陶器を購入するシステムにしたい」と話している。
申し込み、問い合わせはホームページ(http://
提供 - 函館新聞社
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