事務所荒らし総額2千万超
update 2003/4/4 11:16
函館西署は3日、3月上旬に窃盗の現行犯で逮捕していた函館市昭和2の自営業、後藤和義被告(43)=既に起訴済み=を、今年の1月と2月に市内事務所2件で10数万円を盗んだとして追送検した。また、同署員が先月10日に窃盗未遂の現行犯で逮捕した市内東山1の会社員、坂本浩治被告(41)=既に起訴済み=も来週、新たな盗みの疑いで追送検される見通し。同署によると、2人の供述を合わせると、被害件数は市内を中心に約150件に上り、被害総額は2000万円を超える見込み。今回の逮捕で、同署では「今年、市内で発生した事務所荒らしの約8割に解決のめどがついた」としている。
同署によると、後藤被告は1997年から逮捕されるまでの約7年間、市内を中心に1市3町で100件、被害総額約1800万円の盗みをした疑い。事務所荒らし、金庫破りを専門に行い、犯行に使ったつるはしなどは、目立たないよう、釣竿用のケースに入れて持ち運んでいたという。ゲーム用カードなどの販売をしていた店の経営が苦しくなった2002年から、頻繁に犯行を重ねたとみられる。
坂本浩治被告(41)も約50件の窃盗を自供、被害額は300万円を超える見通し。同署では「今後も、街頭犯罪や空き巣などの発生抑止に努め、犯人を検挙していきたい」としている。
後藤被告は、4日午後11時5分ごろ、市内大手町の事務所に侵入。机の中から現金15万円を盗んだとして現行犯逮捕された。
同事務所は、「必ず狙ってくる」と同署が長年、網を張り続けていた場所。同被告は警報装置の作動で駆けつけた署員に気が付き、60センチほどの隙間しかない屋根裏に隠れたが、踏み台にしたダンボールのつぶれ方に疑問を持った署員に発見され、御用となった。
坂本被告は、8日午前零時20分ごろ、浅野町の事務所に侵入。金品を物色中にパトロール中の同署員に発見され、現行犯逮捕された。同署では、犯行の行われやすい時間や天候、温度まで分析。署員全員にデータを公表し、警戒を呼びかけていた。この日も、データ通り、雪の土曜日。警戒を強めていた署員が、事務所前に停車していた鹿児島県ナンバーの車を不審に思い、雪の上の足跡をたどって逮捕にこぎつけた。
提供 - 函館新聞社
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