痴ほう症予防教室開催へ

update 2003/4/3 11:13

 市立函館保健所(石井敏明所長)は今年度から、高齢者の痴ほう予防教室「わいわい倶楽部(くらぶ)」を、市内の弁天町会館と市総合保健センターに開設する。痴ほう症発病後のケアを行う教室には多くの地方自治体が取り組んでいるが、健康な人や初期症状の人を対象とするのは全国でもまれという。4、5月中に痴ほう予防の講演会を開き、来場者などから参加者を募ることにしている。

 同保健所によると、「わいわい―」は記憶力、注意力、計画力を楽しみながら脳を鍛える教室で、正しい知識を提供しながら自主的な活動を促し、痴ほう予防につなげるのが狙い。弁天町会館に隔週、総合保健センターには毎週開設し、とりあえず1年間実施する。教室は料理・旅行・園芸の3つに別れ、グループでの話し合いや調べ物などを行う。例えば旅行の場合、行きたい所を決め、目的地への手段など調べたり、過去の体験やエピソードを語り合ったりする。

 講演会は、弁天町会館が16、23日、同センターが5月15、19日。いずれも午後1時半から同3時半まで。石井所長や保健師が痴ほうについて説明する。

 同保健所の推計では、痴ほう症患者は市内に約4400人。痴ほう症は、いったん発病すると改善できないが、早期に発見できれば、進行を止められる可能性が高い。「初期症状では、周囲の人にも分からない。専門的なテストを受けて現状を把握し、予防や遅延に努めてほしい」(保健予防課)と話している。申し込み、問い合わせは同課TEL32-1546。

提供 - 函館新聞社



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