新函館市道路緑化構想、来週にも最終案

update 2003/4/1 11:00

 函館市は、緑あふれるマチづくりを目指す「新函館市道路緑化構想」の最終案を来週中にもまとめる。最終案では、樹種の統一などによる街路樹のネットワーク化や景観の向上を打ち出し、維持管理では、地域住民に樹種の選定などをしてもらう「里親制度」や、NPO(民間非営利団体)など市民活動の支援が盛り込まれる見通し。市緑のパートナー会議(会長・番匠勲函館高専名誉教授)の意見を踏まえ、夏までの策定を目指す。

 市は2000年度に策定した「函館市緑の基本計画」に基づき、01年6月に有識者ら22人で構成する同会議を発足させた。土木部緑化推進課が作成した素案を基に、昨年度は19回の会合で意見を聴取した。

 構想の最終案では〈1〉道路緑化の量的・質的向上〈2〉地域と歩む道路緑化―を柱に、塩害で街路樹が育ちにくい地域の解消に向けた具体策、管理面を考慮した樹種の導入など7項目を打ち出し、具体的には函館山緑地を基点にした扇状の外枠となる新外環状道路、国道278号(大森町―湯浜間)の試験植栽や、道道函館南茅部線(松風町―千代台町間)の歩道の緑化整備などが盛り込まれる見通し。

 一部地域では、樹木の生育による日照妨害や歩道が狭くなるなどの理由で、秋季を前に剪定(せんてい)を求める声もある。最終案では、地域住民に愛着を持ってもらうため、地域の実情に合った樹種を選んでもらうという。

 また、歩道が狭く街路樹を植えられない場所では、草木を植えた移動式のプランターやコンテナで緑を補うなどする。剪定した樹木をチップに加工し、植樹ますに戻して肥料にすることも検討する。同課では「まだ案の段階なので、関係機関と連携を図りながら早期の策定に努力したい」としている。

提供 - 函館新聞社



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