ヘルスキーパー初採用
update 2003/3/31 11:11
国立函館視力障害センター(函館市湯川町1)であん摩マッサージ指圧師などの技術を学び、今春卒業した近藤正樹さん(28)=高盛町=が、企業内で社員の疲労回復のマッサージなどを行うヘルスキーパーとして、ソフトウエア設計開発などの「エスイーシー」(末広町22、沼崎弥太郎社長)に入社した。函館公共職業安定所によると、道南企業でヘルスキーパーの採用は初めて。近藤さんは「社員の力になれるよう頑張りたい」と意欲を見せている。
近藤さんは富山県出身。先天性の網膜色素変性症で、視野が狭いなど視覚に障害がある。1998年に札幌大学を卒業し、就職を考えたが、症状が進行。「見えるうちに、生きていくために必要な資格を取ろう」と2000年に同センターに入所した。
3年間、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の3種類の国家資格の取得を目指し、勉強。今春、合格を果たし、ヘルスキーパーとしての道を選んだ。
同社では、肩凝りや腰痛などが多いと言われる情報サービス産業として、快適な職場環境づくりの一環で、近藤さんを2003年度新入社員で採用、社員向けのマッサージルームを開設する。
近藤さんは「自分の仕事は直接的に会社の利益になるわけではないが、疲れた体では生産性は上がらない。社員の癒しになることで、間接的に会社に貢献できる」と話す。社会人として新たな一歩を踏み出し、「ヘルスキーパーを採用する企業が増えていくよう、頑張らなければ」と張り切っている。
提供 - 函館新聞社
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