函病健全経営化で集中審議
update 2002/12/25 10:57
市議会の民生常任委員会(能川邦夫委員長)は24日、市立函館病院がまとめた「健全経営のための方策」(2003―07年度)と財政収支試算に関する集中審議を行った。この中で同病院の松嶋喬院長は、全職員を挙げた経営健全化への決意を表明するとともに、増収対策や患者サービス向上策として〈1〉がん患者の外来診療・自宅療養への対応〈2〉外科手術移行までの時間的ロスの解消〈3〉救急による一時入院への対応〈4〉痴呆性病棟の弾力的運用―などの具体策を示した。
松嶋院長は審議の冒頭「2年前の病院新築で入院・外来患者が一定程度増えたが、移転経費や医療制度改正の影響で不良債務が生じている」と病院経営の厳しい現状を説明した。
その上で院長は、健全経営のための方策として、職員全体の経営意識の醸成をはじめ、組織機構の見直し、収益安定のための増収対策などを列挙。各委員からは「民間の経営理念を積極的に取り入れるべきだ」「平均在院日数の短縮を」「小児医療の充実が必要」といった意見が出された。
松嶋院長が示した具体策のうち、がん患者への対応については、外来受診から自宅療養に切り替える際の対応のほか科学療法専用の病室を確保することも検討、内科受診から外科手術に移行する際の待ち日数を短縮するため外科医などを増員することなどを盛り込んでいる。
さらに、救急の一時入院で1泊する患者用のベッドを確保して経過を見るほか、脳疾患の後遺症がある患者に痴呆性病棟(50床)の一部を充てることも検討するなど、入院ベッドの効率的な運用を図るとしている。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。